message:l,m:{ [ 地球流体電脳倶楽部 / DCPAM / 計算結果 / Held and Suarez (1994) テスト / SIGEN.htm ] } message:l,m,rd:{ = AGCM5 による Held and Suarez (1994) テスト #* 森川 靖大 # * 2008/02/10 (森川 靖大) 修正 # * 2008/01/30 (森川 靖大) 作成 == 概要 DCPAM の力学過程の実装実験の参照用として, (()) において Held and Suarez (1994) の力学コアベンチマークテストを行った. このテストは, 大気大循環モデルの力学過程を 評価するためのベンチマーク計算である. この実験では, 温度場にニュートン冷却を与え, σ < 0.7 の速度場に レイリー摩擦を与え, ニュートン冷却で大気をある温度分布に近づける. (詳細は Held and Suarez (1994) を参照のこと). } message:l,m:{ } message:l,m,rd:{ 環境, およびパラメータは以下の通り. 結果は下記に記す. == 実験環境 } message:l,m:{
システム (uname -a) SUPER-UX unix 17.1 SX-8R
コンパイラ FORTRAN90/SX
依存するライブラリとバージョン
  • DCL 5.3.2
  • GTOOL3
  • ISPACK ver 0.71
} message:l,m,rd:{ == 実験設定 } message:l,m:{
プログラムのソースコード agcm5.3-20020620 の物理過程の効果を外し, 補正として Held and Suarez (1994) の効果を加えた [TAR.GZ]
ビルド時の設定ファイル
NAMELIST ファイル info00/agcm5.t42l20.hs94.nml
初期値 渦度, 発散, 比湿はゼロ. 地表面気圧は一定 (1000 hPa). 温度は基本場が 250 K で微小擾乱が与えられている. 擾乱の分布については 初期値および実験結果 の項目を参照のこと.
 
計算領域 水平(λ,φ) : 全球 (λ=[0, 360], φ=[-90, 90])
鉛直(σ=p/p0) : 大気下端〜上端 (σ = [0, 1])
時間間隔 20 分
積分時間 1200 日
境界条件 水平(λ,φ) : 周期境界条件
鉛直(σ) : dσ/dt = 0 (σ = 0, 1)
数値解法
  • 水平(λ,φ) : スペクトル法 (球面調和関数展開・三角形切断)
  • 鉛直(σ) : 差分法 (Arakawa and Suarez, 1983)
  • 時間(t) : リープフロッグスキーム.
    • ただし重力波の項にはセミインプリシット法を用いる. 時間フィルター (Asselin, 1972). を用いる. フィルター係数は 0.05
 
空間解像度 東西格子点数 : 128
南北格子点数 : 64
鉛直格子点数 : 20
最大波数 42
 
惑星半径 6.371e+6 [m]
回転角速度 7.292e-5 [1/s]
重力加速度 9.8 [m/s^2]
大気定圧比熱 1004.6 [J K^-1 kg^-1]
大気気体定数 287.04 [J K^-1 kg^-1]
最大波数に対する e-folding time 8640.0 [s]
超粘性の次数 8
} message:l,m,rd:{ == 実行結果に関する付加情報 } message:l,m:{
標準出力 info00/agcm5.t42l20.hs94_stdout.txt
標準エラー出力 info00/agcm5.t42l20.hs94_stderr.txt
プロファイラによる速度計測 info00/ftrace.txt
} message:: message:l,m,rd:{ =begin == 参考文献 * Arakawa, A., Suarez, M. J., 1983: Vertical differencing of the primitive equations in sigma coordinates. ((|Mon. Wea. Rev.|)), ((*111*)), 34--35. * Asselin, R. A., 1972: Frequency filter for time integrations. ((|Mon. Wea. Rev.|)), ((*100*)), 487--490. * Held, I. M., and Suarez, M. J., 1994: A proposal for the intercomparison of the dynamical cores of atmospheric general circuation models. ((|Bull. Am. Meteor. Soc.|)), ((* 75 *)), 1825--1830. =end } message:m,rd:{ == 初期値および実験結果 } # # Following parts are Thumbnail comments # label:m:{
初期温度場
} :: :: :: init_gat_0.97Sig.png:: σ=0.97 init_gat_0.52Sig.png:: σ=0.52 label:m:{ 最上端である σ=0.02 では 250K で一定. } :: label:m:{
実験結果
} :: :: :: u_LonMean_200-1200DayMean.png:m,<:{ 200 日目から 1200 日目までを平均した, 帯状平均東西風 } u_LonMean_0.2Sig_1-1200Day.png:m,<:{ σ=0.2 近傍の帯状平均東西風の時間変化 } :: :: v_LonMean_200-1200DayMean.png:m,<:{ 200 日目から 1200 日目までを平均した, 帯状平均南北風 } t_LonMean_200-1200DayMean.png:m,<:{ 200 日目から 1200 日目までを平均した, 帯状平均温度 } sigdot_LonMean_200-1200DayMean.png:m,<:{ 200 日目から 1200 日目までを平均した, 鉛直風 } :: ps_GlobalMean_1-1200Day.png:m,<:{ 地表面気圧の平均値の時間変化.

1200 日でおよそ 8 mb ほど減少していることが分かる. 一方で, レイリー摩擦とニュートン冷却を2Δt の前方差分として与えた場合 には, 1200 日でおよそ 0.002 mb 弱減少する. }