放射MTGメモ(2012/12/11)

参加者

  • はしもとじょーじ、濱野景子、高橋康人、大西将徳

吸収係数の計算(大西)

  • 温度、圧力をパラメタに吸収線の広がり(吸収線の強度)を計算
    • Voigt線形の面積(波数積分)が1となっていることを確認
      • Doppler線形に近い場合: 半値幅a_Dの3倍程度で99%以上
      • Lorentz線形に近い場合: 半値幅a_Lの10倍程度で面積の9割程度
      • a_L / a_D > 1 となる場合
        • 圧力 大、波数 小
        • 温度依存性は a_Lの温度依存性( (T0/T)^n )の指数による
          • n > 0.5: 温度 大 => a_L / a_D > 1
    • 吸収線強度S の特性
      • 温度の関数として2パターン(極大を持つ or 単調減少)
        • Lower state energy E > 〜100[cm-1] で、極大を持つパターン
        • 波数 > 〜 10^4 [cm-1]で、波数依存性はほぼ0
  • Pressure broadening の係数 a_L について
    • HITRAN2008では、gamma_air(air-broadened half width), gamma_self(self-broadened half width)が提供されている
    • pressure broadening の係数:= gamma_self * (同じ分子種の分圧) + gamma_air * (それ以外の分子種の分圧)
    • 地球以外の場合には、大気の組成が違うため、正しくはgamma_airは使えないが、まずはその係数を使って実装する
    • 光田さんのプログラムでは、下記のような使い分け
      • H2O, CH4: gamma_air (H2O, CH4のCO2に対する係数がないため)
      • CO2: gamma_self (火星はほぼCO2大気)
  • 単位系について
    • HITRANでは波数[cm-1]などcgsで一部データが提供されており、放射の業界では波数[cm-1]は一般的
    • 一方、他のプログラムなどは基本的にSIで書かれている
    • 基本はSI単位系でプログラムを書くこととする
  • ToDo
    • 波数範囲、分子種を変えて計算できるように拡張

木星のガスの吸収線について(高橋)

  • 混合気体におけるk-分布法の計算についての確認
    • 混合気体の吸収断面積は、足してから並べ替える(並べ替えてから足しても意味のない量となってしまう)

次回の日程

  • 12/18(火) 9:00-