放射MTGメモ(2013/12/02)
参加者
- 倉本圭、はしもとじょーじ、高橋芳幸、高橋康人、齊藤大晶、大西将徳
line-by-line 放射計算プログラムの開発(大西)
- ハワイ研究会に向けて
- 水蒸気大気の射出限界の計算
- 計算条件
- H2O のみの大気 (線吸収HITEMP2010 + 連続吸収MT_CKD)
- H2O の散乱あり、中心星放射なし
- 理想気体を仮定
- 大気上端まで、飽和蒸気圧曲線を仮定して温度を決定
- 飽和蒸気圧曲線は Osborne-Mayers' formula (Abe & Matsui 1988で使われているもの)
- 地表面温度: 250, 260, 270, 280, 290, 300, 350, 400, 600, 1000, 1500, 1700, 2000 [K]
- H2O 量: 0.01M, 0.1M, 1M, 5M, 10M (M= 地球海洋質量 = 270[bar])
- 計算波数領域: 0.01 - 10000.0 [cm-1], 波数分解能: 0.01 [cm-1]
- 但し, 600[K] 以下は 5000[cm-1]まで。1000[K] は8000[cm-1]までの計算
- 検討すべき点など
- 状態方程式
- 理想気体の過程では臨界点付近で誤差が大きくなるため、非理想気体の状態方程式を使う必要がある
- 非理想気体の状態方程式としては以下の2つが有名
- Peng-Robinson equation (Abe & Matsui 1988 で使われている)
- Redlich-Kwong equation
- どちらかの方程式を使って、鉛直プロファイルを計算する
- 理想気体と、非理想気体の場合での違いの評価
- 乾燥断熱減率と飽和蒸気圧曲線との接続
- 臨界圧力よりも高圧から乾燥断熱減率と接続する場合には、液体の水の層を考えるなど単純ではなさそう
- 今回は、このような温度範囲の計算は除外して行う
- 大気の膨張による放射の増加
- 大気が分厚くなると、大気上端の表面積がより大きくなる. その効果があることも頭に入れておく.
- 成層圏と加熱率
- これまでの計算では上空まで放射の加熱率が加熱に転じない結果が出ていたが、地表温度が1000[K]の計算では上空は加熱に転じていた
- これまでの計算は下層の気温が低かったことが、加熱に転じなかった理由と考えられる
- 比較すべき先行研究
- Kevin J. Zahnle, James F. Kasting and James B. Pollack, 1988: Evolution of a steam atmosphere during earth's accretion, Fig.6, and 7
- 状態方程式
- 計算条件
- はしもとじょーじさん: 12/4(水) 神戸大にいらっしゃる予定
- 水蒸気大気の射出限界の計算
- mtg 資料
木星大気の計算(高橋康)
- ハワイ研究会の方針
- GJ504b (有効温度500K) を想定した、温位、メタリシティをパラメタとしたパラメタスタディ
- GJ504b の観測結果との比較がポイント(: 外に対して攻めの姿勢)
系外惑星研究会
- 2014/01/06(月), 07(火)の日程で調整中
- 場所は国立天文台(三鷹)
次回の日程
- 12/16(月) 9:00-
- ハワイ研究会の反省会