放射MTGメモ(2016/06/15)
参加者
- 倉本圭, はしもとじょーじ, 高橋康人, 大西将徳
系外惑星放射計算プログラムの開発 (大西)
- 成層圏の加熱率に現れる " ギザギザ " について
- 等温成層圏の放射計算において、光学的に薄いときに成層圏の加熱率に “ギザギザ” が現れることがある.
- " ギザギザ" の原因
- 計算精度の限界を超えている
- 対処
- 加熱率が計算精度を超えた小さな値になる時には、0 とする.
- 成層圏の潜熱フラックスの見積もり
- 放射対流平衡構造を求めると、成層圏下部に放射平衡かつ水蒸気で飽和している大気層が現れた.
- この層の潜熱による加熱の寄与について検討した.
- 渦拡散による水蒸気拡散 (小川, 1975) を考えると, 潜熱による過熱の寄与は, 太陽光, 惑星放射による放射加熱に比べて小さい.
- コメント, 議論など
- 渦拡散係数の値はあまり分かっていない. 長い時間で考えるか, 短い時間で考えるかでも大きさが違う.
- 潜熱フラックスによる寄与が, 温度構造に与える影響はどの程度か.
- 渦拡散係数の不定性を考えて, ケーススタディをしたらどうか.
- 渦拡散係数 D = 0.1 〜 10 [m2 s-1] 程度を与える.
- mtg 資料
木星大気の計算 (高橋康)
- 投稿論文
- 5micron 帯スペクトル
- NH4SH 雲粒径を変えたスペクトル計算を実施
- 粒径のみを変えた. 質量密度を一定にしている.
- 光学厚さが一定にして, 粒径を変えて計算するのが一般的.
- 今の問題は, 杉山モデルがベースなので, 雲水量が一定で, 粒径を変えた効果を見るでよい.
- 粒径は広がり無し.
- Giles et al. 2015 でも NH4SH の粒径を変えて計算. 高橋モデルと傾向違う. (放射スペクトル, SSA )
- Giles et al. 2015 はサイズ分布は?
- 物理的考察をもとに議論する.
- NH4SH 雲粒径を変えたスペクトル計算を実施
- 主熱放射帯スペクトル
- 雲構造についての情報を含まず, 放射量はネットフラックスですでに触れているため, 投稿論文では乗せる必要性がないので削除を検討.
- 削ってもよいが, スペースとの兼ね合い
- スペクトルの計算がうまくいっているかの観点で載せていた.
- 雲構造についての情報を含まず, 放射量はネットフラックスですでに触れているため, 投稿論文では乗せる必要性がないので削除を検討.
- 成層圏 NH3 存在度
- 成層圏 NH3 量は無視している論文が多いが, その根拠となる研究が明示されていない. 根拠が知りたい.
- 文献調査続けるが, 投稿論文からはこれに関する議論を削除すること検討.
- 5micron 帯スペクトル
- その他確認事項
- アルベドスペクトルの feature
- ヘイズによって数万 cm-1 付近の feature が現れると考えている.
- 緯度別放射量の差異の成因
- 先行研究でのヘイズモデルについてまとめる
- 先行研究には 2 種類のモデルがある.
- リモセン観測に基づくモデル (Sromovsky et al. 1998 他)
- 成層圏温度構造推定に基づくモデル (Appleby and Hogan 1984 他)
- 光学プロパティは前者で, 加熱効果は後者で見積もられており, その整合性についての検討はあまり行われていないように見える.
- 先行研究には 2 種類のモデルがある.
- アルベドスペクトルの feature
- mtg 資料
次回の日程
- 6/22 (水) 9:00-