DCPAM 作業ミーティング記録 (2016/07/28)
参加者
- 北大
- 石渡, 荻原
- 神戸大
- 高橋(芳), 松田, 林
- AICS
- 河合
松田からの報告
- 論文を読んでいる. Abott et al. (2012) を読んだ. 雲を入れるとスノーボールから脱出するという話. 現在, その詳細な解析を行なった Abott et al. (2014) も読みはじめている.
dcpam の並列計算の練習
2 並列, 4 並列, 8 並列で計算できるようになった.
図も一通り作成することができるようになった. http://dennou-k.gfd-dennou.org/library/dcpam/sample/2016-06-12_yot/Earth/scripts/ における draw8.04-2016-06-13-pub.tgz を使った. 自分で作った図が何を表すものかを確認・勉強する.
- 次は slab ocean 設定で走らせることをめざしてみる.
河合からの報告
確認したかった問題
大気海洋結合モデルの開発において, 灰色大気計算をおこなう必要が生じた. このため, 2 年ほど前に行なった dcpam5 の計算
と, Ishiwatari et al (1998, 2002) の計算
の結果がかなり違うという問題を検討することにした.
量者は, 設定が同様であるにもかかわらず, 結果がかなり違う. 要因として考えたものは次の 2 つ.
- 水平解像度が違う
- 積分時間が不足?
dcpam5-20150804 版を使って確認 T21L26 で 30000 日計算. ここまでいかないと, 計算が落ち着いたように見えない. 前に dcpam で計算した結果では, 積分時間が全然足りていなかった というのが大きな原因のようである.
解像度の違い (T21 と T42) によっても結果は違ってくる. T42 の方が中緯度のジェットが明瞭になる.
ここまで計算すると, Ishiwatari et al (1998, 2002) の結果に それなりに近づいたようには見える. 東西平均東西風の子午面分布は似てなくもないが, 成層圏での温度はかなり低い, 南北温度差も小さい.
- しかし, まだ Ishiwatari et al. (1998, 2002) に比べると 極夜ジェットがずっと弱い (あるいはほとんど見えない)ので もうちょっと検討する.
- 石渡の宿題
- 昔のdcpam 計算. 再確認する. 高橋がやってみたところ 結果が違う. 再確認する.
- Ishiwatari et al. (1998, 2002) の超粘性の設定を確認する.
- 河合の宿題
- 超粘性の次数を 8 次にして試してみる.
- 初期値の比湿を $10^{-2}$ にしてみる.
荻原からの報告
- ダストデビルによるダスト巻き上げフラックスに関する考察の続き.
- これまでに, 地形無しの場合と東西平均地形を与えた場合で, 大気加熱率の分布を比較していた. 対流調節による加熱率は地形無しの場合の方が大きくなっていた. ここでは, 安定度の図をちゃんと書いて検討してみることにした.
N^2 を図を書いてみた. Ls=270 の頃の 10 日平均, 経度平均.
昼も夜も構わず全部時間平均してしまうと, 地形無しの場合, 東西平均地形を与えた場合 東西平均の方が安定度小さくなる.
昼の時間帯と夜の時間帯で分けて図を書く必要がある.
注目する時刻を決めて, そのローカルタイムだけ 取りだして図を作ってみる.
- 現実的な地形を用いた場合においてダスト巻き上げフラックスは
どのように決まっているか, という問題についてはしばらくペンディング.
上の問題が一段落したら, こちらの方にもどってくる.
残っていた宿題は以下である.
- Ls=270, 20S-30S におけるダストデビルによるダストフラックスの経度積分の図を 書く. 現状ではスクリプトが完成していないので, 修正を行なう.
次回日程
2016 年 08 月 09 日 (火) 10:00 TV 会議にて. 接続希望は [email protected] (荻原) まで.