放射MTGメモ(2012/11/06)
参加者
- 倉本圭、石渡正樹、小高正嗣、はしもとじょーじ、高橋康人、三上峻、大西将徳
Nakajima et al. 1992の再現(大西)
- dennouスタイルでのプログラムのリライト終了
- https://www.gfd-dennou.org/GFD_Dennou_Club/dc-arch/dcrtm/model/onishi/Nakajima1992/nakajima_RadiatConvEqModel.f90
- ドキュメント作成中
- 以下の3点をdennouスタイルに合わせる作業中
同期回転惑星の放射計算(大西)
- 納多さんの同期回転惑星のGCMの計算結果を議論する材料として、同期回転惑星の条件で射出限界の計算を行う
- 計算結果
- https://www.gfd-dennou.org/GFD_Dennou_Club/dc-arch/dcrtm/model/onishi/syncrot/syncrot_OLR.xlsx
- 前回は、大気が十分薄く(10^-5)なる高度での上向き放射をOLRとしていたが、大気上端での上向き放射をOLRとしてまとめている
- 大気上端と、光学的厚さ10^-5の高度でのフラックスの差は0.02[W/m2]以下
- OLRの値の検証
- 成層圏での正味上向き放射がOLRに一致しているか
- 成層圏でのFlux Convergenceが10^-4[W/m2]以下となることを収束条件としているため、そのオーダーで一致
- 対流圏界面の温度と光学的厚さからの見積もり(Nakajima et al., 式(8))
- 大気上端でのOLR(: F_top)と圏界面の値から推定したOLR(: F_top_tp)の差は、runごとに10^-4〜10^0程度のばらつきがある(最大で2.4 [w/m2](Ts: 270[K], F_top: 298.4[W/m2]))
- ずれの大きい計算は、地表面温度が250, 270[K]に多く見られる
- ずれが大きい計算は、圏界面のギザギザ(圏界面上の温度より、一つ上のグリッドの方が温度が高い)が多少みられる
- 湿潤断熱減率で引っ張った温度の最上層を圏界面のグリッドとしていたが、ひとつ上の層で見積もるのが妥当ではないか
- 地表面温度に関係なく、Flux Convergenceが10^-4以下を収束条件としているが、温度によって同じ条件でよいのか
- 圏界面のグリッドの温度が、極小となる場合にFlux Convergenceが負となっているのはおかしい。プログラムの整合性を確認
- 大気上端でのOLR(: F_top)と圏界面の値から推定したOLR(: F_top_tp)の差は、runごとに10^-4〜10^0程度のばらつきがある(最大で2.4 [w/m2](Ts: 270[K], F_top: 298.4[W/m2]))
- 地表面温度が高いケース(水蒸気混合比が1に近い)で、飽和蒸気圧曲線から見積もられる光学的厚さ2/3になる大気からの放射と、OLRの計算結果の比較
- 水蒸気混合比 = 1、飽和水蒸気曲線(相対湿度 h の依存性は、飽和水蒸気曲線のh/100倍として与える)を仮定
- 光学的厚さが2/3になる温度による放射強度とOLRを比較
- この見積もりによる放射強度の方が、数値計算によるOLRより20[W/m2]程度大きい(湿度が小さいほど多少差は大きくなる)
- 放射平衡、水蒸気混合比 = 1を仮定した見積もりなので、見積もりとしては悪くないのではないか
- 成層圏での正味上向き放射がOLRに一致しているか
- 計算結果
To Do (大西)
- Nakajima et al., 1992の計算コードのドキュメント作成
- 計算コードの整合性の確認
- 吸収係数の計算
- 関口さんのD論、気象研究ノート(関口)を参考に、HITRANデータベースから吸収係数の計算を行う
木星のガスの吸収線について(高橋)
- line - by - lineで計算した吸収スペクトルの圧力による変化について
- 圧力がとても大きい場合に、吸収係数が小さくなってしまうことを確認
- cut offの問題の可能性
- 1つの吸収線について、圧力をあげても波数方向の積分値が保存していることを確認する必要あり
- 圧力がとても大きい場合に、吸収係数が小さくなってしまうことを確認
次回の日程
- 11/13(火) 9:00-