放射MTGメモ(2015/09/07)
参加者
- 倉本圭, はしもとじょーじ, 大西将徳
系外惑星放射計算プログラムの開発 (大西)
- 放射サブルーチンを変えた場合の OLR の比較
- 2 流近似法, 放射源関数法で計算した場合で, 放射計算の結果にどの程度違いがあるのか確認した.
- 地表面温度: 280, 300, 320, 360K. 140K 等温成層圏.
- 2 流近似法のほうが OLR が数 W m-1 小さくなる.
- 2 流近似法, 放射源関数法で計算した場合で, 放射計算の結果にどの程度違いがあるのか確認した.
- 対空間冷却近似の再検討
- 上空ほど (圧力が低くなるほど) 吸収線幅が細くなるため, 上空の温度推定には必要な解像度で吸収断面積や OLR を計算しなければならないが, どの程度の解像度が必要か検討した.
- OLR についての検討
- 波数解像度: 0.01, 0.001, 0.0001 cm-1
- 検討波数: 320 - 340 cm-1 (放射バランスに大きな寄与があると思われる領域で検討)
- プロファイル: 地表面温度 320K, 140K 等温成層圏.
- どの解像度でも, OLR のスペクトルは比較的似ている.
- ブロードニングが効く, 圧力の高い領域から OLR は射出されているからと考えられる.
- 0.01 cm-1 で計算すればよいだろうと考えた.
- 吸収断面積についての検討
- 波数解像度: 0.01, 0.001, 0.0001 cm-1
- 検討波数: 320 - 340 cm-1 (放射バランスに大きな寄与があると思われる領域で検討)
- プロファイル: 地表面温度 320K, 140K 等温成層圏.
- 0.001 cm-1 の計算が必要と考えた.
- OLR についての検討
- 対空間冷却近似による成層圏温度の推定
- 計算条件
- 地表面温度: 320 K
- OLR: 地表面温度 320 K, 100K 等温成層圏の場合の OLR を与えた (波数解像度 0.01 cm-1)
- 吸収断面積の波数解像度: 0.001 cm-1
- 結果
- 成層圏温度は 120 K 程度と推定された
- 計算条件
- 議論, コメントなど
- OLR の計算が 0.01 cm-1 でよいという議論をより精緻に.
- 光学厚さが 1 になる圧力と, 吸収断面積の計算における圧力と波数解像度の関係の図を比較してみる.
- line intensity から計算される吸収断面積を計算して, 波数等間隔で計算した場合と比較する.
- 可変グリッドの導入も検討すべきか?
- 対空間冷却近似と高温成層圏
- 以前の k 分布法による検討では, 地表面温度が高くなると高温成層圏が現れることが示唆された.
- ただし高温成層圏は, 光学的厚さが大きくなるため, 対空間冷却近似では見積もることができないと思われる.
- 逆に, 地表面温度を上昇させた場合に, 120K (対空間冷却で見積もられる成層圏温度) の光学的厚さが 1 を超えだすような状況で高温成層圏が生じる, というなことは言えないか.
- OLR の計算が 0.01 cm-1 でよいという議論をより精緻に.
- 上空ほど (圧力が低くなるほど) 吸収線幅が細くなるため, 上空の温度推定には必要な解像度で吸収断面積や OLR を計算しなければならないが, どの程度の解像度が必要か検討した.
- k 分布法のサブバンドの数はどの程度きればよいか.
- これまでの計算 (水蒸気混合大気の放射対流平衡計算) では, 光田 D 論にならって 5 サブバンドに区切っていた.
- line-by-line による検討などから, 光学厚さのコントラストを表現することが重要だとわかってきた.
- サブバンドの数を決める上でどのような検討が必要か?
- 議論コメントなど
- この問題は, 上空の光学的厚さのコントラストが重要なので, そもそも k 分布による検討は向かないのでは?
- 対空間冷却近似の議論を精緻化して, 問題の難しさをきちんと述べることが重要なのでは.
- g 関数 (吸収係数を大きさ順に並べ替えた関数) が圧力ごとにどの程度の相似性があるかを確認. 上空での関数形を表現するようにサブグリッドの数を考えるのがよいのではないか.
- mtg 資料
次回の日程
- 9/14 (月) 9:00-